楽器

津軽

最近「人間失格 太宰治と3人の女たち」というタイトルの映画が公開され、その主人公である太宰治が俄かに脚光を浴びているという。彼は1909年、青森県の大地主の家に生まれ、文士として創作活動を続けながら放蕩の限りを尽くし、最後は情人と心中し38…

I💗 MARTIN(その10)最終回

思いの外長い連載となったこのマーティンに関する記述を、そろそろ終了しようと考え、取敢えずタイトルに「最終回」と入れてみた。 今更ではあるが、私の手元にはこれ迄に収集したマーティンの詳細な資料が相当量あって、それを紐解けば大論文とは言えないま…

I💗 MARTIN(その9)

さて此処まで、約半世紀に及ぶ私とマーティン・ギターの関わりについて、ダラダラと取り留めも無く、しかし私にしてみれば駆け足で振り返って来た。 この一連の作業は、自分でもすっかり忘れていた交々を思い出す契機となり、内容はともかく非常に懐かしく興…

I💗 MARTIN(その8)

謎めいたマーティンD-45SQの出自について、凡その概要が判明し、そうなると今度は現物を確かめなければ気が済まなくなる。そんな風に直ぐに居ても立っても居られなくなる性分は昔から変わらない。早速店に電話を掛け未だ売れていない事を確認して、また御…

I💗 MARTIN(その7)

その後も私の中古楽器店ネットサーフィンは、殆ど日課のように続いていた。時折、思わず声を上げてしまいそうなレア物を見つけたりもしたが、ギターは既にマーティンだけでも4本、他を加えれば合計10本体制の状況下、これ以上自分で購入する気は流石に起…

I💗 MARTIN(その6)

2003年、サイモン&ガーファンクルは久々に再結成し「オールド・フレンズ・ツアー」を開始した。そして2009年には来日、私は武道館で久し振りに彼等の生演奏を聴いた。このツアーではサイモンは一貫してマーティンOM-42PSを弾いており、世界に2…

I💗 MARTIN(その5)

新品のHD-28Vは予想通りあまり鳴らなかったが、トップ板の振動を増幅する為に付された様々な施策により確かに音量は大きく、秘められたポテンシャルは充分に感じられた。と言うよりもそう信じるしか他に手立ては無かった。 ところで、そもそも私がギター…

I💗 MARTIN(その4)

結論から言うとマーティン00-21GEは私の予想を全て裏切った。否、決して悪い意味では無く、信じられない位素晴らしい楽器だったのだ。 音は勿論の事、殆ど傷も無くマーティン社の刻印を刻んだプレート付き専用ケースも揃っており、その中には糸巻に弦を…

I💗 MARTIN(その3)

たとえ期待通りに鳴らないとは言え、取敢えず憧れのアイテムを仕入れた私は、少なからず虚栄心を満足させ、それまであまり顧みなかった楽器のメンテを見直し、様々な専用グッズを買い漁っていた。 マーティンのギターは思ったよりも遥かにデリケートで、例え…

I💗 MARTIN(その2)

2001年2月2日夕刻、黒澤楽器池袋店に到着。案内板に従って3階に上がると、そこはガラス張りの陳列棚に高級楽器ばかりが並ぶ部屋。他に客はおらず若い店員がひとり手持ち無沙汰に座っていた。 私がマーティンD-41の試奏をしたい旨伝えると、彼はフ…

I💗 MARTIN(その1)

MARTIN、一口にそう言っても色々だ。例えば ”I Have a Dream" のマーティン・ルーサー・キング牧師、車であればアストン・マーティン、歌手で言えばディーン・マーティン等々。そして、今回紹介するのは C.F.マーティンという会社が作っているギターの事であ…