母の日

 思い返すと「母の日」に特別何かした覚えは無い。私の母はC型肝炎から肝硬変、そして肝癌を発症し1992年、64歳で他界した。今の医学であれば肝炎の段階で食い止められ、もう少し長生き出来たかも知れない。

 「母の日」には何もしなかったが、それでも社会人になって寿司屋に連れて行ったり、旅行や出張の土産持参は時折していた。

 最期の入院の際、自ら鞄に私が贈った病気平癒のお守りを真っ先に入れた、と父から聞いた。もっと親孝行すれば良かった。

 過去は取り返しのつかない後悔で一杯だ。

 

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