八岐大蛇(神話の裏側1)

 大学の同級生が自分のフェイスブックで、歌舞伎の「ヤマタノオロチ」に触れているを見て、そう言えば以前私も「大蛇」について書いたような気がした。ところが何処を探してもそのような記事は無く、原稿すら残っていない。そんな筈は無いと言っても仕方が無いので、改めて書く事にした。

 ご存知の通り、「八岐大蛇」は頭と尾をそれぞれ八つ持つ大蛇のことであるが、この存在そのものは全て出雲の国に関係している(所説あり)。

 即ち、おぞましい姿は氾濫を繰り返す河川であり、またスサノオに退治された後、体内から出てきた「草薙剣」(天叢雲剣)は、鉄鉱石(砂鉄)の産地、且つ製鉄技術(たたら)があった事を意味している。

 因みにこの剣は東国平定に向かうヤマトタケルが持ち、途中相模(駿河?)の国造(くにのみやつこ)に騙されて草むらに火を放たれた時、剣を抜いて草をなぎ倒し火の向きを変えたという。静岡県の草薙と焼津がその場所である。

 そしてその剣は安徳天皇と共に壇ノ浦の何処かに沈んでしまい、レプリカが熱田神宮に現在もある(らしい)。

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 実は何故、以前書いた筈の記事が見つからないのか、その理由が判ってしまった。「八岐大蛇」に関する記述が、ウィキペディアの「ヤマタノオロチ」の纏めに過ぎなっかったのである。

 私はブログを書く時、参考文献や辞典は見るがウィキは見ない。全くもって傍迷惑なサイトだ。せめて一矢を報いる為に、草薙剣のいわれを書いてみた。