お年玉付き年賀はがき

 「成人の日」が平成11年(2000年)、ハッピーマンデーという名の下に、1月第2月曜日に移動してから既に20年。それでも尚、私の感覚はかっての1月15日まま。多分もう上書きはきかないだろうが別にそれで困る訳ではない。

 記憶が正しければ、以前は確かその15日に「お年玉付き年賀はがき」の抽選が行われていた筈で、今年はどうなったのかと、届いた賀状をよく見れば抽選日は1月19日と書いてある。 

 仮に当選したとしても、せいぜいお年玉切手シート程度なのだが、それでも子供の頃は当選番号と照合する際、ワクワク・ドキドキして、下一桁が掠っていようものなら、途轍もなく大きな幸運を正月早々逃してしまったかのような気分になったものである。

 「年賀状離れ」と言われるようになって久しいが、調べると確かに年賀葉書の売り上げは2003年の44億枚をピークに減少が続き、昨年末は23億枚になっている。恐らく廃止する企業の影響が大きいと思われるものの、個人に於いても同様の傾向が散見される。

 まあ面倒だし、一枚62円とはいえ纏まった数になれば出費も嵩む。そして何よりそれに代わるツールとして台頭してきた電子メールやLINE等SNSの存在は大きい。

 おまけにかんぽ生命保険を始めとする日本郵政グループの不祥事もあり、幾らPRに解散間際の国民的アイドル「嵐」を起用したり、賞品に現金30万円や東京オリンピックのチケット、ふるさと小包の特産品といった物を掲げても、この流れを止める事は多分不可能であろう。

 かく言う私も長年続けて来たこの習慣を、しばらく前に止めてしまっていたが、それでも毎年送ってくれる人もおり、ふと思い立って、出状数を大幅に減らし昨年から復活。

 かって小学校の高学年の頃に版画の年賀状を始め 多い時には4枚の版木を使う多色刷りに挑戦。時間と手間はかかるわ、部屋中葉書だらけになるわで、一人で大騒ぎしていた頃もあったが、今は全てPCで作成するので味気ないが、負担にもならない。

 2年前、中学3年の時一緒に学級委員やっていた女の子から届いた賀状に、2021年、クラス会を開催しようと書いてあり、昨年こちらに異存は無いと伝えていたところ、今年は先方から、そろそろ実施に向けての打ち合わせをしたい旨提案があった。

 卒業から随分時が流れ、現在、一体何人の同級生と連絡を取る事が出来るか全く不明である。しかし細い糸を手繰るように何らかの伝手を辿って、一人一人探し出すのも面白いかも知れない。そんな風に思った。

 それにしても、その程度のやり取りならば、それこそSNSで行えば一瞬で事足りる。勿論そんな事は判っている。だが年に一度の交信で、用件を伝え、実行に結びつけるというまるで前世紀のようなやり方が、不思議でもあり、また懐かしくもある。

 ところでお年玉抽選の結果だが、残念ながら今年の成果はゼロに終わってしまった。

 尚、当選番号は以下の通り。

www.post.japanpost.jp

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