安行寒桜 (その3)

 このブログを見た友人から「君がそんなに桜を好きだったとは知りませんでした」と連絡があった。確かに自分でも今回の「安行寒桜(アンギョウカンザクラ)」を巡る彷徨を、ここまで引き摺る事になろうとは思いも寄らない展開である。

 考えてみれば、物心がついてから幾度となく桜の開花を見て来た筈だが、近年頓にその美しさが心に沁み入り、愛おしく感じるようになった気がする。もしかしたら無意識のうちに「あと何回春の訪れに立ち会えるのだろうか」と、この世の名残を惜しんでいるのかも知れない。

 勿論、今のところ特に重篤な疾病に罹患している訳でも無く、元気溌剌とはまでは言えないにせよ至って健康である。しかしつい先日、同世代の知人の訃報を受け、日ならずそんな年代に差し掛かかりつつあるのだろうと実感した。

 さて、この「安行寒桜シリーズ」は当初今回で終わらせる心算で、その為最後は華々しく埼玉県坂戸市の「北浅羽桜堤公園」にあるという1.2kmの桜並木へ向かう計画を立てていた。

 ところがここに来て情報を集めると、開花はまだ少し先になりそうなのである。近所であれば気軽に様子を見に行く手もあるが、比較的長距離運転を要する場所なので慎重にならざるを得ない。

 ついては予定外ながら、これ迄撮影した写真等を千住明の美しい旋律に乗せスライドショーを作成、Youtubeに上げてみた。御一見賜れば誠に幸甚である。 


令和二年 安行寒桜 / 風のかたみの日記

 尚、一般的に「安行寒桜」の開花は「ソメイヨシノ」より1~2週間早いと言われている。従って来週中には坂戸の並木も見頃になるのではないかと思われる。

 ところで実は今般、遂にミラーレス一眼カメラとやらを入手した。今後は腕の悪さやセンスの無さを最新テクノロジーがカバーしてくれると期待しているが、果たしてどうなることやら。

      f:id:kaze_no_katami:20200227091322j:plain