安行寒桜 (その3.07)

 埼玉県の南東部に位置する川口市に「川口元郷」なる駅があるという。地図で確認すると走っているのは「埼玉高速鉄道」という名のあまり馴染みの無い路線。

 当該鉄道は、大都会「東京」とド田舎「埼玉」を隔てる荒川に架けられた「新荒川大橋」の東京側の袂、北区「赤羽岩淵」から、FIFAワールドカップ用のサッカー場埼玉スタジアム2002」があるさいたま市浦和美園」迄、総延長僅か15kmの超マイナー路線。因みに「赤羽岩淵」へは高級住宅街「目黒」から「東京メトロ南北線」が通じている。

 現在は浦和レッズサポーター専用列車となっているこの「埼玉高速鉄道」のレーゾンデートルと言えば、国内で二番目に面積が小さく、公共交通機関はバスのみで、陸の孤島かつ埼玉県のお荷物だった今は亡き「鳩ケ谷市」の救済措置の他は考えられないが、地元住民以外そんな事に興味を持つ者など誰もいる筈はない。(因みに鳩ケ谷市は2011年、川口市編入されて消滅した)

 かく言う私もこの沿線に無関心な一人だった。ところが「川口元郷駅」付近は何と先般の「密蔵院」に次ぐ「安行寒桜」の名所である、という情報を入手してしまったのだ。今や殆ど「桜」のストーカーと化した私は、早速行ってみる事にした。

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  「何やら如何にもダ埼玉を象徴するかのような駅舎、しかも入口がいきなりエレベーターか」と思ったが、埼玉高速鉄道とは地下鉄だったのだ。それにしてもこの程度の設備で、朝の通勤ラッシュ等に対応出来るのだろうか。と他人事ながら心配になる。そして横をみると公園が。

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  ここに植えられている樹木は「ソメイヨシノ」と思われ、未だ開花していない。更に行くと荒川水系の「芝川」。これでも立派な一級河川であり、この先荒川に注いでいる。

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  そしていよいよお目当ての「安行寒桜」は?

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  決してこのマンションの広告写真を撮った心算はない(念のため)。しかし道の両側は少し期待が持てる雰囲気。という事で続きはまたしてもYouTubeで。


安行寒桜 川口元郷 / 風のかたみの日記

  今回この短い桜並木を歩き、やはり坂戸市にあるという1.2Kmの並木道へ、是非行きたいものだと私はより強く思うようになった。

 尚、本文中にある「鳩ケ谷」をディスるような記述は決して本意では無く、ただ単に映画「翔んで埼玉」に感化されたに過ぎない事を申し添える。

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