緊急投稿「新型コロナからの生還」

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 本年1月8日から再発令中の緊急事態宣言が、今日2月2日、東京や大阪など10都府県を対象に3月7日まで延長された。感染者数の状況等を鑑みて、ある程度予想は出来た事なので特に驚きはしないが、これから述べる「ある知らせ」の方は思いもかけないものだった。

 Facebookの友人の一人が新型コロナウイルスに感染、殆ど九死に一生を得て生還した経緯(いきさつ)を投稿したのだ。その内容を見て何時になく強い衝撃を受けた私は、これをより多くの人にシェアすれば注意喚起の一助になるのではないのかと考え、本人に連絡を取って本ブログへ転載の了承を得た。

 以下に引用する出来事は決してフィクションではない。都内在住の50代男性が実際に直面した新型コロナ闘病記である。先ずはお読み頂きたい。

 

 

 『死んでたまるか』意識を失ったら終わりだと直感し、初めて自分の為に救急車を呼んだ。

 1月14日、軽い咳から始まった風邪は3日目に40℃の熱をもたらし。5日目には重篤な肺炎となった。

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 21日にPCR検査結果の陽性が判明、保健所の指示は「自宅療養」という名の実質「放置」だった。

 23日、遂に死を覚悟する呼吸困難に襲われた。空気で満たされているはずの部屋の中で溺れ死ぬのだ。言葉にならない電話で119番通報し、防護服姿の救急隊員が来た時には思わず涙が溢れた。

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 保健所と消防本部、そして救急隊が必死に搬送先をあたり、3時間程探したところで 都内の〇〇〇病院が受け入れを表明してくれた。

 約1時間の搬送で到着するや、直ぐに胸部のX線写真を撮って「レムデシビル」の大量投与が始まった。また、急変時の気管内挿管や延命に関する同意書にも署名した。

 レムデシビル - Wikipedia

 治療が奏功して入院3日目に熱が下がり始め呼吸が安定した。激しい咳は続いているものの次の感染患者の為に、数少ないコロナ感染症棟のベッドを空けなければならない。 

 酸素飽和度は90程度しかないがコロナに関する完治証明書が交付され、5日目に退院した。発症から13日後、1月27日の事だった。

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 もう誰にも感染させる事はない自分のコロナだが、体には深刻な爪痕を残していった。グレープフルーツ用のギザギザスプーンで肺を削り取られたような痛みが常にある。平坦な道も息が上がって2分も歩けない。肺の機能はかっての7割以下だろう。身体を起こしているのが辛い。平癒には年単位の時間が必要かも知れない。

 COVID-19、この悪魔のウイルスにだけは絶対に罹ってはいけない。このウイルスは健康な人間を3日で殺してしまう。

 本当に人が死ぬ恐ろしい病気が、こんなに身近に溢れている事を、死の淵から帰って来た今だから自分にはよく理解出来る。

 今思えば入院出来たのは偶然が重なった奇跡だった。

 

 同じように感染しても年齢や性別、基礎疾患の有無等により、症状は異なると思われる。しかし私は医者でも感染症専門家でもないので、どのような施策が正しいのかは断言出来ない。 

 唯、今私達に必要な姿勢は誰かに責任を転嫁したり、声高に非難したりする事ではなく、為すべきは兎に角感染を避けるべく、もう一度初心に帰って日常の行動を見直し、細心の注意を払う事ではないか。私は上記の文章を読んでそう感じた。読者諸氏は如何だろうか? 

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 尚、掲載した写真はすべてFacebookに投稿されたものである。