マクロの決死圏

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 前回に続き写真の話である。尚、専門的な知識や技術に関する記述、役に立つティップス等は一切無いので予め御承知頂きたい。

 さて、私が28㎜/3.5、単焦点マクロレンズを入手した件は既に述べた。後は実際に使って慣れるしかないと考え、70-300mmのズームを付けたカメラの他にコレをポケットに入れての散歩である。尚、一応レンズ保護の為フィルターとフードは装着している。

 だが「これは!」というシーンには中々巡り合えない。考えてみたら都合の良い位置に咲き、尚且つ28mm圏内まで近づける花などそう多くはないのだ。「いいな」と思っても当方の身長不足でカメラが届かない。或いは低すぎて地面に這いつくばらなければならない等々。

 それでも辺りをキョロキョロ見回しながら歩いていると、突然、近くの木の枝がガサガサと音を立てた。見上げると何と鳥がとまっているではないか。しかもかなりの至近距離。とにかくシャッターを切る。(後で調べたらホオジロという鳥らしい)

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 更に歩いて行くと何やら華やかな色合いの草花が見えて来た。マクロレンズを試すチャンスだ。スマホに入れた「ハナノナ」という無料アプリをかざすと97%の確率で「パープル・ヒース」と出た。帰宅後チェックすると「エリカ」の一種のようだ。

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  どうもこのレンズは焦点を合わせるのが難しい。次にトライしたのは「馬酔木」(アセビ

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 何とかして花弁の質感を捉えたかったが、風が吹いて被写体が安定しない。人生同様、思い通りにはいかないものである。

 そこで順路にある温室に「フブキバナ」という可憐な花が咲いていた事を思い出し入ってみたが、既に盛りが過ぎたのか撤去されていた。仕方がないので「ワサビノキ」を撮ってみた。

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 いずれにしても今後も引き続き使ってゆくしかないと思われる。しかし、こんなにピンポイントばかり見ていると世の中に対する視野も狭まり、近視眼的見方しか出来なくなるのではないか。そんな懸念が心を過った。

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