擬宝珠(ギボウシ)

f:id:kaze_no_katami:20210805213251j:plain

      つづめ

   夏は遠い季節

   知らぬ間に広がった空を

   雲がひと筋流れた 

   紅葉が目に沁みた

   夢は途切れ

   心の重さを感じた

   誰からも言葉はなく

   面影が浮かんで消えた

   最後のつばくろが去り

   枯葉が庭を埋めた

   冷冷たる風が吹が吹き始めた

   山は装いを変えた

   冬支度の村に

   人影は途絶えた

   やがて眠りに閉ざされ

   降りしきる雪だけが

   絶えることなく聞こえた

   静寂の中で

   私は長い階を上がった

   思い出の中で

   人は訪れ 去った

   泪の中で

   呟きが繰り返された

   私は手紙を書いた

   音の無い横笛を聞いた

   さようならと言った

   

   あゝ 竹藪を流れる朝靄

   長逝の響きの中を渡る

   私は遠い旅に出る

(これは中学3年の時、学校の文集の為に書いた詩のようなもの。尚「つづめ」という言葉は何の意味も無い私の造語) 

  花   名:疑宝珠(ギボウシ

  学   名:Hosta tratt

  英   名:Plantain lily

  開花期:7月~8月

  花言葉:落ち着き 鎮静 変わらない想い

          f:id:kaze_no_katami:20210804211223j:plain

          f:id:kaze_no_katami:20210804211316j:plain

 

                  f:id:kaze_no_katami:20210804211041j:plain