ワクチン三昧

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 ここに来て、新型コロナウイルスの感染者は劇的に減少している。ワクチン接種率が7割を超え、集団免疫を達成した為との見方がある一方、今なお死亡者が後を絶たないのも事実。勿論、予断を許さない。

 かく言う私は、既にワクチン接種(ファイザー)の2回目も終えている。因みに私の友人・知人には接種を拒否する者は誰一人おらず、危険性を煽る風評に惑わされたり、疑念や不安を抱く事もなく、リスクよりも効果の方を選択したと思われる。

 それでもモデルナを含めると、発熱や倦怠感等、所謂副反応が出たという話も幾つか耳にしたが、幸い私自身は若干腕が痛む程度で事なきを得た。

 ところで、「ワクチン」という言葉で思い出深いのは、私がやんごとなきご幼少の砌「生ワクチン」と呼ばれていた白い液体。これは注射ではなくコーヒースプーンに注がれたものを服用する。

 「あれはきっと恐ろしく苦いか、途轍もなく変な味に違いない」。多くの同年代の者達が泣き叫ぶのを見て、子供ながらに観念したところ、何と、出来ればもう一杯飲みたいと思う位、妙に甘くて美味しかった記憶がある。

 一体何の疾病に有効なのか、その時は不明だったが、後になってポリオの予防であると知った。

 もしかしたらその時、あの甘さに釣られて為政者の術中にはまり、「ワクチン」に対する恐怖心が払拭されたのかも知れない。

 それもあってか、私は毎年インフルエンザの予防接種を受けている。よく「インフルエンザワクチンは、その年に流行する型に適応していなければ、接種しても全く意味がない」等とシタリ顔で言う者が必ず散見されるが、少なくとも、打たないよりはリスクを低減する効果があるのではないかと思う。この10数年、私は風邪をひいたことがないのは単なる偶然か。

 さて、このインフルワクチンは、接種してから体内に抗体が出来るまで2週間。そしてその効果は凡そ5ヶ月間続くと言われている。今年もそろそろ仕込み時となったので最寄りの個人病院へ行くと、壁に「インフルエンザワクチンを接種したら、肺炎球菌ワクチンも」とのポスターが貼ってある。

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 気になったので少し調べてみたところ、肺炎球菌ワクチンには、PCV13とPPSV23の二種類がある事が判明した。

 前者の対象は子供から老人までで、一生に一度打てば良い。後者は65歳以上の老人が対象で、5年間隔の接種が望ましく、1回目だけ公的助成金が受けられる。との事である。

 実は私は小学校6年生の時、肺炎に罹り二週間程入院した経験があって、「肺炎」という言葉は虎馬トラウマ、未だに敏感に反応してしまう。

 しかも実際のところ、我が国の死因の順位は、

 1位 悪性新生物(腫瘍) 27.6%

 2位 心疾患 15.0%

 3位 老衰 9.6%

 4位 脳血管疾患 7.5%

 5位 肺炎 5.7%

 (2020年 厚生労働省調査)

 となっており、肺炎は堂々の5位にランクインしているではないか。

 という事は、これはもう年齢に拘わらず接種を受けるしかないのである。そう結論を下した。

 そこで医者の問診を受け接種可との診断を得たが、彼曰く「65歳になったらまた受けた方がより効果的」との事であった。

 早速、接種である。筋肉注射のコロナと違い皮下注射で、注射針の進化もあってか殆ど痛みを感じない。ところがである。

 翌朝目覚めると、注射された腕全体が熱を持ち腫れている。あのコロナワクチンに耐えた身体が一体どうしたと言うのか。あまりにも腕が熱いので湿布をしてみたが効果はない。

 余程、病院に連絡しようかとも考えた。だがコロナ感染を疑われても困るので、そのままじっと我慢した結果、漸く1週間後、元に戻った。 

 そして二週間後、今度はインフルエンザ予防接種が無事終了。注射を打つ看護師からは「これで取り敢えず最強ですね」と言われた。

 残るはコロナの3回目だ。しかし報道を見る限り今のところ来年になりそうである。それまでの間、何か他に受けるべきワクチンはないものか。

 ネットを物色していたところ聞きなれない名前に目が止まった。「ヒトパピローマウイルス感染症ワクチン」。

 「これだっ!」 だが、すぐ横には別の名称が書いてあり、それを見た私は接種を断念せざる得なかった。

 流石に「子宮頸がんワクチン」を打つ訳にはいかないだろう。

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 注)訂正があります。

 上記ブログを投稿したところ dgwingtong ( id:dgwingtog ) さんからブックマークコメントに「子宮頸がんワクチンは男性も必要です。女性に移さない予防効果があります」とのご指摘を頂きました。

 調べたところヒトパピローマウイルス(HPV)感染を防ぐワクチンの1つである「ガータシル」は2020年12月に男性接種の適応を取得しており、これにより男女間の感染を予防する他、男性も中咽頭がん、肛門がん、陰茎がん等の予防になるとの事でした。

 ここに dgwingtong さんのご厚情に深謝申し上げると共に、自らの浅学により誤解を招くような記述をしました事、謹んでお詫び申し上げます。

 尚、男性がこのワクチンを接種する場合は全額自己負担で、費用は約3~6万円との事です。