夢を夢見て・・・。我ながら何とロマンティックなタイトル! 思わずその言葉の響きにウットリしてしまいそう。しかし、これから書こうとしている内容は、残念な事に全くロマンの欠片も無い。
さて、私が「夢」に対して少なからず興味を持っている事は以前何度か書いた。
何やら昔の記事で紙面を埋めようとしているみたいだが、別名 Day Dream Beliver、またの名を夢遊病者の私としては、そろそろこの話題に触れざるを得ない状況になった。それと言うのも最近頻繁に夢を見ているからだ。尚、ここで「夢を見る」とは厳密に言うと「夢を見た事を覚えている」事である。
その夢は毎晩のように見ているが、どうやら一つのストーリーとして続いているように思える。特に嬉しくも楽しくも悲しくも怖くも無い、淡々とした物語が少しずつ展開して行く。
とは言え、夢の特徴である「時間」「空間」「距離」と、あらゆる「常識」を超越した世界で、物語が繰り広げられる事に変わりは無い。例えば、中学の同級生と現在の知人が一堂に会し、互いに知り合いだったりもするが、見ている本人はそれに対し、何の違和感も感じない。
淡々とした物語なのであまり悪人も登場しないが、時折私をイライラさせる何者かが、私の邪魔をしたり、行く手を阻んだりする。
夢の中で自分の思い通りに事が運ばず、不安やイラつきを覚えてどうしようも無い。そういう悔しい思いをした人は多い筈だ。
しかしこれまで幾度となく悪夢や金縛りを経験し、次第に自らの意思を、夢の中に於いても行使出来るようになった私には、最早そんな初歩的な謀は通用しない。
じわじわと私に圧力をかけてくる正体不明の何者かに向かって、私は思いっ切り大声で叫ぶ「うるさい!」
その瞬間、私は自分の声で目が覚める。そしてこんな深夜に大声を出すと、流石に隣近所を起こしてしまったのではないかと不安になる。
だが、それも本当は未だ夢の中の話なのだ。即ち私は、「大声を出して目覚め、近所を心配している夢」を見ていたのだった。
これを理解するのは中々難しい。それには本当に声を出したのか確認する必要がある。しかしそれも容易ではないのだ。何故なら私は一人暮らしだから。
確かめる方法として、一晩中ボイスレコーダー等で録音する手はあるかも知れない。しかし、そこまでやる気にはなれない。
そうやって夢に勝った心算の私は、結局は相変わらずイライラする羽目になってしまう。
さて、今夜こそ決戦だ!
(読者の関心を引こうと、姑息にもちょっと色っぽい画像を添付しました 。『悪夢ーThe Nightmare』)