このところ彼方此方で「河津桜」の写真を目にするようになった。この桜は「オオシマザクラ」と「カンヒサクラ(ヒカンサクラ)」の自然交配種であり、静岡県賀茂郡河津町にて発見された事からこの名が付けられたとの由。花弁の紅色が一般的な「ソメイヨシノ」よりも濃く、実に美しい。
私はこの実物を見た事が無く、是非一度カメラに収たいと思い調べてみたが、残念ながら近隣には適当な場所は見当たらなかった。
ところで先日、拙ブログに張り付けた早咲きの桜の名称の問合せを頂いた。しかし浅学非才の私は即答する事が出来ず、その件が気になった為、手掛かりを求め、またしても「川口グリーンセンター」へ出向く事にした。
さて、駐車場に着くといきなり桜が目に入ってきた。しかも前回よりもかなり開花が進んでいるではないか。
近づいて幹を確認すると「アンギョウカンザクラ」の文字が。
「アンギョウ」と言えば川口市安行の事に違いない。この大字は福岡県久留米市田主丸、兵庫県宝塚市山本と並んで、日本三大植木産地として有名であり、私が昨年の秋、紅葉狩りに出かけた「興禅寺」がある地域だ。
「それにしても、やはり桜の花は我々日本人の心に染み入る何かがある」年齢と共にそんな思いが強くなったような気がする。
早速年間パスポートを提示の上入園、入口の掲示板を確認する。
左下に「アンギョウカンザクラ」。受付の女性にヒヤリングすると、これは昭和二十年代、安行在住の沖田雄司という人が「ソメイヨシノ」と別の早咲きの桜を人工交配(接木)して生まれた物だそうだ。
案内に従って「わんぱく広場」へ。以下はその桜の様子。
帰宅後、ネットで更に情報収集すると、この桜の発祥地、安行に「密蔵院」という怪しげな名前の真言宗の寺があり、ここが埼玉県下一の名所だと書いてある。
当ブログは最近、花の写真の投稿ばかりでお茶を濁している感もあるが、これはもう行くしかないでしょ!と思った。
だが如何せん今日日、新型コロナウイルス禍は深刻である。お寺さんなのでリスクは少ないと考えられるが、自分が感染しないという保証はどこにも無い「どうする?」
次回に続く。