緊急事態宣言下の4月20日午前5時39分、緊急地震速報のあの恐怖を煽るような音が鳴った瞬間、私の脳裏に一瞬だけ「日本が終わる」という考えがよぎった。
勿論そんな事はあり得ないし、あって貰っては困る。否、困るなどというレベルの問題では無い。
幸い震度は4程度、津波の発生もなく事無きを得たが、仮に東日本大震災の規模であったとしたら、と想像すると、その後の展開を鑑みれば「日本が終わる」との妄想も、あながち杞憂とは言えないだろう。
しかも、それが現実に起きたとしても何の不思議もないのである。改めて慄然とせざるを得ない。
これは確かに悲観的過ぎると思う。しかし連日のように悪いニュースばかりが流れる現状では、どうしても発想もネガティブになってしまう。
「これではいけない。こんな時こそ気持ちを鼓舞する何かが必要だ」ならば何をどうすればいいのか。
するとそれに呼応するかのように、内外のアーチスト達がそれぞれ自宅等からライブ配信を始め、特にレディー・ガガ等の活動は我が国のニュースでも大きく取り上げられた。
私はこのブログ以外に幾つかのSNSに登録しているが、中でもインスタグラムとフェイスブックで何人かのアーチストをフォローしている。この新型コロナウイルスによる外出禁止に際し、彼等も配信を始めており、例えばジャズピアニストのチック・コリアはこの一ヶ月の間、毎朝ピアノ演奏を聴かせてくれている。
(チック・コリアの自宅ライブ風景)
そして私にとって小学生の頃からの神的存在、ポール・サイモンも3月から自宅ライブを開始、自らのホームタウンであり米国内で最も被害が大きなニューヨーク市民に対して、打たれてもなおリングに立ち続けるボクサーを歌ったこの曲を捧げた。
Simon & Garfunkel - The Boxer (Audio)
この歌はアルバム「ブックエンド」と「明日に架ける橋」の中間にあたる1969年に発表されたサイモン&ガーファンクル唯一のシングル盤であるが、B面「ベイビードライバー」のC/Wを当時の私はてっきりカントリー&ウエスタンと思い込み、その割には曲想が全く違う事を不思議に思っていた。
因みに以下は彼等の近影。すっかり年老いてしまったが如何せん既に二人とも78歳なので致し方ないだろう。
さて、私も筋金入りのS&Gフリークとして負けてはいられない。早速トライしてみた。
尚、短すぎるというご批判は受け付けないので悪しからず。