メリー・クリスマス

f:id:kaze_no_katami:20201222192618j:plain

 クリスマスについて最初の記憶は未だ幼稚園に行く前、恐らく3~4歳の頃だと思う。ある日の午後、家の垣根の向こうに父方の叔父がひょっこり顔を出し笑顔を見せる。玄関の扉を開くと手にデコレーションケーキが入った白い箱を持っていた。

 当時ケーキなど滅多に口にする物では無く、ましてや白くて大きな円筒形の上にチョコレートやビスケットで出来た飾りが乗っているなど、殆ど夢のような菓子であった。たとえそれがバタークリームで出来ていたとしても、そもそも生クリームの存在など知る由も無かった時代の話である。

 クリスマスについて書かれた物語として世界で最も有名なのは、1843年に出版されたディケンズの「クリスマス・キャロル」をおいて他にはないだろう。守銭奴ユダヤ商人「スクルージ」が精霊達の導きに由って改心し、遂には「ロンドンで一番クリスマスの楽しみ方を知っている」と言われるようになる迄を描いている。

 シェイクスピアの「ベニスの商人」に登場する金貸し「シャイロック」が何ら落ち度は無いにも拘らず、裁判で不当な屁理屈判決を受けるのに比べれば、同じユダヤ人であってもこちらの方がまだ救いはある。

 クリスマスに纏わる楽曲、所謂クリスマス・ソングもまた古今東西、数え切れない程存在するが、我が国に於いては1983年以降、定番は山下達郎の「クリスマス・イブ」であることは誰もが認めるところであろう。恋人達が寄り添う筈の聖夜に起きた失恋の悲劇を、心地良いパッフェルベルのカノンに乗って淡々と歌う胸にしみる名曲だ。

 ところでここ数年、筆者のクリスマスの過ごし方は、ソコソコのレストランで食事をする程度であったが、 昨年は生まれて初めてディナーショーなるものの経験もした。

  しかし今年はどうしようもない。せいぜい家でカーネルおじさんのチキンでも頬張りながら、ビール代わりの安いシャンパンを飲む位しか思いつかない。

 せめて読者諸氏に何かプレゼントでもと考えたが名案は浮かばず、仕方が無いのでいつもの事ではあるがYouTubeを作成する事とした。

 曲は筆者が高校1年の文化祭で前述の「クリスマス・キャロル」をクラスメイトと上演した際、エンディングテーマとして流したものをDTM化。そして写真は以前撮影し古いiPhoneに残っていたものを使用した。

 もし良ければ御覧願いたい。 但し、YouTubeの低評価をクリックするのだけは勘弁して頂けないだろうか (^^♪)


Happy Xmas (4k)/風のかたみの日記

      f:id:kaze_no_katami:20201221161312j:plain