梅雨入り前(令和四年)

 前回「梅酒」の記事を投稿した6月6日、奇しくもその日、昨年より8日早く関東地方の「梅雨入り」が発表された。

 敢えて「奇しくも」と書いたのは、「梅酒」と「梅雨」、どちらにも「梅」という文字が入っているからだけで深い意味はないが、この場合の「梅」は春先に咲く花ではなく、果実の方を指すのは言うまでもない。

 「梅」という言葉は「桜」と同様、花は代表的な「春」の季語であり、また、どちらも果実(青梅と桜桃=サクランボ=)が熟す頃、即ち「仲夏(旧暦5月)」の季語でもある。恐らく、それだけ古くから人々の暮らしに馴染みのあるものだったのだろう。

 一方この時期、仲夏の花と言えば「紫陽花」。この花には晴天よりも、やはり雨の日が似合う。強いてこれに付け加えるとするならば、最近あまり見なくなった「でんでんむし・カタツムリ」位だろうか。

 今ネット上は、これでもかと「紫陽花」の写真で溢れている。生憎私は今年、あまり綺麗な紫陽花を撮ることが出来なかったので、そちらに譲るとして、梅雨入り前の写真散歩で撮影した草花の中から幾つか紹介したい。

(いつも通りPCではクリックで画像拡大)

【金糸梅(キンシバイ花言葉:「きらめき」「太陽の輝き」】

          

【アリウムギガンチウム 花言葉:「深い悲しみ」「正しい主張」この後、花は次第に赤く染まってゆく】

          

【花菖蒲(ハナショウブ花言葉:「うれしい知らせ」「優しい心」】

          

【白蝶草(ハクチョウソウ)ガウラ 花言葉:「負けず嫌い」「清楚」】

          

芍薬シャクヤク花言葉:「恥じらい」「謙遜」】

          

【忘れ草(ワスレグサ)ヘメロカリス 花言葉:「一夜の恋」「愛の忘却」】

          

【美人蕉(ビジンショウ)カンナ 花言葉:「情熱」「永遠」】

          

アメジストセージ 花言葉:「家族愛」「家庭的」】

          

【また会ったねカワセくん】

          

 蛇足ながら、私が好きな「梅」の文字を含む物を挙げるとするならば、太宰府名物「梅が枝餅」と虎屋の「夜の梅」位か。最近、食べてないなぁ。

 

      

あれは三年前

 


 つい先日、スーパーへ行くと入口付近に特設コーナーが設けられ「梅酒」造りに必要な材料、容器等一式、全てが揃えられている。

 『そうか、もうそんな時期か』 漠然と眺めていると、そう言えば我が家にも自分で漬けた梅酒があった事を思い出した。

 ところで、梅酒といえば「チョーヤ」が有名だ。この会社は大正時代に創業し、最初は生葡萄酒(ワインと言わないところがいい)、その後ブランデー等を経て、現在の梅酒メインの体制となったようだ。株式会社だがサントリー同様、非上場、独立系である。

 注目すべきは、同社の梅酒は100%国産の梅を使用し、添加物は一切使っていないという点。人工酸味料等を使った所謂「合成梅酒」が増加する中、この頑なさは尊い。これならわざわざ自分で造る必要など何処にも無いではないか。

 それが3年前、何を思ったか突然、私は自分で梅酒を仕込んだ。調べてみると、それから1年経った時点でブログに書いてあるのを発見。

 思い起こせば私が子供の頃、我が家にはあれこれ果樹酒があった。造っていたのは自分は一滴もアルコールを口にしない母で、飲むのは専ら父だった。その両方の血筋を受け継いだ私が、自分で造って自分で飲むようになったとしても何の不思議もない。

 【かなり前に造ったイチゴ酒とリンゴ酒】

          

 これがあまり美味くなかったせいで、やはり家庭で出来るリキュールの王道「梅酒」に挑戦しようと考えたのだろう。

【梅酒の材料と漬けた状態】

          

          

 青梅が綺麗だが、明らかに氷砂糖の量が多い。

【一番美味しくなると言われている2年後】

          

 当初、仕込んだ3瓶のうち一つは知人に進呈する予定であったが、生憎、新型コロナが発生した為、断念。「甘すぎる」など、何だ彼んだ言いながらも自家消費した。 

【そして現在の状態】  

          

 子供の頃、漬かった梅をボリボリ食べて少しイイ気分になった事を思い出し、取り出してかじってみたが、硬くてあまり美味しくなかった。

          

 さて以上、梅酒に関して言えば、やはり「チョーヤの梅酒」を買ってくるのが一番手っ取り早くて美味しい、というのが私の結論である。(何のこっちゃ)

      

私が好きな旋律(その?)

 以前から漠然とこの企画を考えていたのだが、いかにも「手抜き」という印象が否めず、併せて「えーっ、何これ、こんなんが好きなの、タルくて詰まらん」と馬鹿にされるのも心外だ。それ故、長い間、日の目を見る事もなく「下書き」の中に埋もれていた。

 今回、そのカビが生えたような「原稿」を引っ張り出してきたのは、ネタが無いというのは勿論だが、当初張り付けていたYouTubeのうち何曲かリンク切れになっており、このまま放置すれば、使い物にならなくなると考えたからである。

 さて、古今東西、世に「ヒットメーカー」と呼ばれる売れっ子や、「一発屋」で終わってしまったソングライター達が作った楽曲は数知れない。

 だが、その中で何故か琴線に触れる旋律というものがある。それは万人に共通する事もあれば、全く個人的趣味と見做される場合もある。

 今回は敢えて後者、恐らく殆どの人が感動しないであろう私が好きなメロディーラインを持つ曲を紹介したいと思う。と、これだけエクスキューズしたので詰まらない曲であっても許して頂けるだろう。

 

 1.マリン・ブルー/マザーグース 

 金沢から上京した女の子3人組。編曲:山下達郎、演奏:ティン・パン・アレ、ジャケットデザイン:ユーミンという超恵まれた環境にいながら、突然故郷に帰ってしまい、それっきり。本当は別の曲にしたかったのだが、残念ながらYouTubeから消えていたので。 

 2.白いページの中に/柴田まゆみ 

 ヤマハポプコンで生まれて曲。♪ 長い長い坂道を 今登ってゆく ♪ の部分のメロディーが耳について離れなくなってしまった。柴田まゆみなるミュージシャンが、この曲以外どのような活動をしたのかは知らない。

 3.さらば愛の季節/ヒデとロザンナ 

 何を思ったか突然ヒデとロザンナ登場。作曲はNHK「ステージ101」の音楽監督を務めた東海林修。後にコーラスグループ「サーカス」がカバーした。ロザンナの最後の雄叫びはいただけない。

 4.REACH OUT IN THE NIGHT/八神純子

 これは八神純子の夫ジョン・スタンレーが作曲、息の合ったデュエットを披露している。洒落たメロディーと八神の歌唱力の高さが光っていると思うが。

 5.もう海には帰れない/イルカ

 一連の菊池桃子のヒット曲等を手掛けた林哲司の作品。イルカのファンには申し訳ないが、歌い手が彼女でなければもっとヒットしたのではないか、と思う。

 6.ホントだよ/柴咲コウ 

 聞く所によると、柴咲コウ小田和正に一所懸命手紙を書き、この曲を作ってもらったとの事。イントロからもう小田節炸裂。

 以上6曲。歌っているのは全て日本人の女性ばかりになってしまった。改めて聴き直してみると、どれも似たような・・・。まあ、あれこれ浮気はしない、という事にしておきたい。

 

     

もうすぐ六月

 五月最後の週末、早朝から南寄りの風が街路樹の枝を激しく揺らし、時折雨脚が強まる。昼前に発令された大雨警報は午後には解除になったが、依然大気は不安定な状態が続き、夜半を過ぎても突然の雷雨に見舞われた。

 明日はまた真夏のような日差しが戻って来るらしい。だが、多分それは梅雨入りが近い事を告げる予兆。間もなくあの蒸し暑くて鬱陶しい雨の日が始まり、凡そ1ケ月間続く。くれぐれも大きな災害が起きない事を願うばかりだ。

 日本には四季というものがあり、折々の花鳥風月を愛でることが出来る。従って梅雨には梅雨の楽しみ方があるのかも知れないが、私は昔から雨降りは苦手だ。

 尤も雨を不得手にしているのは私に限らず、アメリカ人にもいるようだ。かのポール・ウイリアムズも自ら作詞した「雨の日と月曜日は」で歌っている。 

 ♪ Hanging around, nothing to do but frouwn.

     Rainy days and Mondays always get me down. ♪

 (しかめっ面でウロウロするしかない 雨の日と月曜日はいつも憂鬱だ)

 雨が降ると私の楽しみのひとつ「写真散歩」も出来なくなる。勿論、時には晴れる日もあるだろうが、偶々その日に限って他の予定が入る等という不運はよくある話だ。やはり、梅雨はどうも好きになれない。

 ただ、今月またひとつ歳を重ね、漠として感じるところもある。『もしかしたら今年の梅雨が私にとって最期の梅雨になるかも知れない』

 何とも大袈裟な言いようだ。それは自分でもよく判っている。しかし、常にそのような気持ちを持っていれば、目に映るすべての事が、限りなく美しく愛おしい存在となり得るのではないだろうか。

 さて、すっかり前置きが長くなってしまった。最近撮影した写真から何点か選んでみた。ご覧願いたい。

 (いつも通りPCではクリックで画像拡大)

 【サラサウツギ(気品)】

          

 【シモツケ(儚さ)】

          

 【スイカズラ(愛の絆)】

          

 【ヤマボウシ(友情)】

          

 【ムシトリナデシコ(青春の恋)】

          

 ユキノシタ(深い愛情)】

          

 【シチダンカ「別名:幻の紫陽花」(辛抱強い愛情)】

          

 アジサイ(元気な女性)】

          

 【すっかりお馴染み「カワセミ」】

          


 ところであなたは、どの季節が好きかと聞かれたら何と答えるだろうか。 

      

やっぱりスシがスキ ~江戸の三味~

 さて、聡明なる読者諸氏に於かれては、「江戸の三味」という言葉に記憶があるのではないかと拝察するが如何だろうか。

 これは江戸時代の江戸で発達した料理の内、特に「蕎麦」「鮨」「天麩羅」の三種類を指しており、この他に「鰻」を加えた「江戸の四大料理」という言い方もあるようだ。

 私は基本的に食べ物の好き嫌いは無いものの、上に挙げた「三味」は特に好物なので、これまでも何度かこのブログで取り上げて来た。

 最近「天麩羅」と「蕎麦」の店に出掛けた事もあり、残るはただ「鮨」のみ。相変わらずコロナ感染リスクが気になる中、別に望まれた訳でもないのに、妙な使命感に囚われて遂に決心した。

 行き先は約2年間不義理をしていた元馴染みの店「川口鮨 さいとう」。念の為、予約の電話を入れたところ、しっかり覚えていてくれた。

 という事で早速行ってみよう。

(PCはクリックで写真拡大)

         

【先ずは生ビール】

         

【先付けは「白バイガイ(山口)」、「バフンウニ(北海道)」、「シラウオ(北海道)」】

         

【この日の飲み物は甲州の白ワイン】

         

【ツマミはお勧めの「シロイカ」と「カワハギ」濃厚な肝醤油がグー!】

         

【ここで突然ワサビの話。これは「真妻(マヅマ)」という種類で、大きい方が7年物、隣は5年。年数が多い程、香りや旨味が増すとの事】

         

 さて、ここからがいよいよ本題。この日はいわゆる江戸前、かって東京湾で獲れた魚介類を頂く事で、「江戸の三味」を締め括ろうという趣向である。

【先ずは実際に東京湾の「マコガレイ」】

         

江戸前と言えばこれ「コハダ」】

         

 実は続いて東京湾産の「クルマエビ」と「アオヤギ」が出されたのだが、帰宅後、何と写っていなかった事が判明。仕方がないのでめげずに続ける。

三重県から届いた「カツオ」。店の主曰く今年はカツオの当たり年との事。因みにこれは遠洋漁業ではなく、その日釣れた分だけを持ち帰る「日戻り」というらしい】

         

【これも江戸前の定番「アナゴ」】

         

【最後は「漬けマグロ」これは何故がワサビではなく柚子胡椒で】

         

 どうだろう。あなたも鮨を食べたくなってきたのではないかな?

     

季節の花(令和四年五月)

 五月雨、五月鯉、五月玉、五月躑躅、五月波、五月晴、五月富士・・・。すべて五月(さつき)を表す季語である。時節柄、概ねどれも爽やかな印象を受けるような気がしないでもない。

 しかしその中で、「五月闇」という言葉がある事に気づいた。これは五月雨が降る頃の厚い雲におおわれた暗さを指し、昼なお暗く夜は漆黒の闇となる、との意味だという。

 『何となく今の気分に似ている』その時はそう思った。低く垂れこめた灰色の雲が、心にまで重くのしかかってくるような、そんな日が続いていたのだ。

 そして5月18日。漸く朝から日差しが戻って来た。『いざ生きめやも』

 カタカナは花名( )は花言葉 YouTubeの設定はHD推奨

 

     

路傍の花

 降り続く五月雨。早い梅雨の訪れを告げるかのように、静かに街を洗う。

 アスファルトを濡らす雨粒。まるで思い出が弾けるように、行き交う人の心に響く。

 名も知らぬ道端の花。何処(いずこ)からともなく風に運ばれ、今、この地に咲く。

 出来る事は唯、その一瞬を捕えるだけ。せめて栄華のかたみとして。 

 尚、PCはクリックで画像拡大

【小手毬(コデマリ花言葉『優雅』】

          

【長実雛芥子(ナガミヒナゲシ花言葉『慰め』】

          

【野芥子(ノゲシ花言葉『悠久』】

          

【夕化粧(ユウゲショウ花言葉『臆病』】

          

【紫詰草(ムラサキツメクサ花言葉『善良で陽気』】

          

【昼顔(ヒルガオ花言葉『絆』】

          

 アメリカ石楠花(アメリシャクナゲ花言葉『大志を抱く』】