久々に外食

 諸般の事情を鑑み、暫く飲食店に行く事は控えていた。しかし行けなくなると余計に行きたくなるのが人情というものだ。

 次第に募る欲求不満にどうしたものかと考えていたところ、一概には言えないものの、換気が悪い密閉空間や人混みを避ければ、外食自体はそれ程リスキーでは無い、との情報を得た。

 早速記憶を辿り上記の条件を満たしていると思しき店を推定するに至った。私の数少ない馴染みの鮨屋である。ここは店内スペースの割に座席数が少ない。電話をすると既に予約が入っているようだったが、未だ空席があり思い切って出掛ける事にした。

 という事で、そこで何を食べたのか写真を纏めスライドショーにしてみた。果たしてこれをYoutubeにする必然性があるのか我ながら甚だ疑問ではあるが、既にアップロードしてしまったので、もし良ければ御覧下頂きたい。 


久々の外食/風のかたみの日記

  ところで今般、当ブログの更なる拡充の為、視覚面の向上を目的にミラーレス一眼のカメラを購入。またビデオ作成ソフトのアップグレードを図った。

 ところが春の陽光に誘われ、新品のカメラを持ち出掛けたところ、アスファルトのひび割れに足を取られ転倒。辛うじて身体とズームレンズは無事だったがカメラのボディー本体は完全にイカレてしまい、またビデオ作成ソフトはインストールしたものの、原因不明の不具合で立ち上がらない。全くもって大災難、大散財なのである。

 多くの善男善女が不要不急の外出を自粛する中、私一人、抜け駆けして出掛けた報いか、はたまた喰っちまった呼子イカの呪いか。もしかしたらお祓いが必要かも知れない。

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御礼

 2018年3月27日、私がこの「風のかたみの日記」を「はてなブログ」で起筆してから凡そ二年。気がつけば先月6日に累計アクセス数が10万に達していた。 

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 勿論有難い事に違い無いが実は当初、本件について下書きはしたものの公開は見送る心算だった。敢えて伝える程の事ではないし、第一他人のブログのPV数等に興味を持つ人は誰もいないだろう、そう思ったからだ。

 しかしよく考えてみると、この10万という数字は私が自ら積み上げたものではなく、ひとえに閲覧して下さった皆様のお陰であり、尚且つその方々が残した足跡なのだという事に気づいた。

 しかもそれは、つい怠惰に流され易い日々の生活において、絶妙なアクセントとなり、投稿を続ける上で最も重要な「モチベーション」を維持する役割をも担っていたのである。

 更に、有益な情報、深遠なる思考、崇高な志、揺ぎ無い信念、弛まぬ探求心、または秀逸な文章力など一切持ち合わせず、全く何の取柄もないこんな拙いブログでも、閲覧のみならず、過分なる「コメント」や「はてなスター」「はてなブックマーク」まで賜るという事は、私にとって決して大袈裟ではなく、ある意味奇跡に近い出来事と言える。

 これは以前にも書いた事があるが、このブログは「ですます調」を使用していない。従って、ともすれば丁寧さに欠け、尊大かつ冷淡な印象を与えてしまう可能性を危惧するが、長く親しんだ文体なので引き続きご容赦願いたい。

 また、ブログ運営については今なお暗中模索であり、写真や自作のYoutube等を貼ってみたりしているが、残念な事にどれも素人技なのでお恥ずかしい限りだ。しかし、あれこれ試みる事によって、主たる目的であった「ボケ防止」には充分役立っているのではないかと考えている。

 今後も気の向くまま好き勝手を続けてゆく所存だが、読者諸氏におかれては何卒変わらぬご支援を賜りたく、お願い申し上げる次第である。

 さて、私達は今、かって経験した事の無いような先が見えない困難な状況下に置かれている。しかし、上がらない雨も明けない夜も無いと言われて来た。末筆ながら、どうか皆様ご自愛専一に過ごされるよう重ねてお願い申し上げ、御礼の言葉とする。

 「ありがとうございました、そしてこれからも宜しくお願い申し上げます」

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写真は「玄界ツツジ」2020年3月

安行寒桜 (その4)北浅羽桜堤公園

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  寒の戻りがあったせいで少し遅れたようだが、いよいよ本格的な桜の季節の到来である。

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 とは言っても新型コロナウイルス(COVID-19)の猛威の前に「お花見」どころの話では無い。数多の桜の名所のイベントやライトアップも中止になってしまい、感染対策としてこの春は「不要不急の外出」は避け、ひたすら家で大人しくしていなければならないのだ。

 それでも私は、どうしてもこの「安行寒桜シリーズ」の決着をつけようと考え、埼玉県坂戸市のウェブサイトで「北浅羽桜堤公園」の最新情報を覗いて見た。

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 するとそこには心を揺さぶる「ほぼ満開」の文字が。しかし、私とて進んでおかしな病に罹りたくはないし勿論命だって惜しい。

 そこで感染リスクを減らす為、先ずはアクセスに公共交通機関ではなく車を使い、おまけに屋根を開て、エンジンのみならず運転者自身もナチュラル・アスピレーションとする。そして出来るだけ花見客が少ないと思われる平日の早朝を狙って、後は運を天に任せるだけである。

 行き先は埼玉県坂戸市北浅羽350「浅羽桜堤公園」。そこに行けば1.2km続くという「安行寒桜」の並木がきっとある筈だ。

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 結果報告の為に、写真を何枚も貼り付けるとスクロールするのが面倒であるし、また鳴り物入りにすれば下手な写真も多少なりともまともに見えると考え、今回もまた動画を作成しYoutubeにアップした。ご覧願いたい。


安行寒桜 北浅羽桜堤 / 風のかたみの日記

  ところで「安行寒桜」を巡る旅も取敢えず今回で終了する。これまで沢山のアクセス、はてなスターやブックマークを賜り、誠にありがたく哀心より深謝申し上げる。

 さて、次回から何を書けばいいのか・・・暫く考えるとしよう。

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安行寒桜 (その3.07)

 埼玉県の南東部に位置する川口市に「川口元郷」なる駅があるという。地図で確認すると走っているのは「埼玉高速鉄道」という名のあまり馴染みの無い路線。

 当該鉄道は、大都会「東京」とド田舎「埼玉」を隔てる荒川に架けられた「新荒川大橋」の東京側の袂、北区「赤羽岩淵」から、FIFAワールドカップ用のサッカー場埼玉スタジアム2002」があるさいたま市浦和美園」迄、総延長僅か15kmの超マイナー路線。因みに「赤羽岩淵」へは高級住宅街「目黒」から「東京メトロ南北線」が通じている。

 現在は浦和レッズサポーター専用列車となっているこの「埼玉高速鉄道」のレーゾンデートルと言えば、国内で二番目に面積が小さく、公共交通機関はバスのみで、陸の孤島かつ埼玉県のお荷物だった今は亡き「鳩ケ谷市」の救済措置の他は考えられないが、地元住民以外そんな事に興味を持つ者など誰もいる筈はない。(因みに鳩ケ谷市は2011年、川口市編入されて消滅した)

 かく言う私もこの沿線に無関心な一人だった。ところが「川口元郷駅」付近は何と先般の「密蔵院」に次ぐ「安行寒桜」の名所である、という情報を入手してしまったのだ。今や殆ど「桜」のストーカーと化した私は、早速行ってみる事にした。

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  「何やら如何にもダ埼玉を象徴するかのような駅舎、しかも入口がいきなりエレベーターか」と思ったが、埼玉高速鉄道とは地下鉄だったのだ。それにしてもこの程度の設備で、朝の通勤ラッシュ等に対応出来るのだろうか。と他人事ながら心配になる。そして横をみると公園が。

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  ここに植えられている樹木は「ソメイヨシノ」と思われ、未だ開花していない。更に行くと荒川水系の「芝川」。これでも立派な一級河川であり、この先荒川に注いでいる。

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  そしていよいよお目当ての「安行寒桜」は?

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  決してこのマンションの広告写真を撮った心算はない(念のため)。しかし道の両側は少し期待が持てる雰囲気。という事で続きはまたしてもYouTubeで。


安行寒桜 川口元郷 / 風のかたみの日記

  今回この短い桜並木を歩き、やはり坂戸市にあるという1.2Kmの並木道へ、是非行きたいものだと私はより強く思うようになった。

 尚、本文中にある「鳩ケ谷」をディスるような記述は決して本意では無く、ただ単に映画「翔んで埼玉」に感化されたに過ぎない事を申し添える。

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安行寒桜 (その3)

 このブログを見た友人から「君がそんなに桜を好きだったとは知りませんでした」と連絡があった。確かに自分でも今回の「安行寒桜(アンギョウカンザクラ)」を巡る彷徨を、ここまで引き摺る事になろうとは思いも寄らない展開である。

 考えてみれば、物心がついてから幾度となく桜の開花を見て来た筈だが、近年頓にその美しさが心に沁み入り、愛おしく感じるようになった気がする。もしかしたら無意識のうちに「あと何回春の訪れに立ち会えるのだろうか」と、この世の名残を惜しんでいるのかも知れない。

 勿論、今のところ特に重篤な疾病に罹患している訳でも無く、元気溌剌とはまでは言えないにせよ至って健康である。しかしつい先日、同世代の知人の訃報を受け、日ならずそんな年代に差し掛かかりつつあるのだろうと実感した。

 さて、この「安行寒桜シリーズ」は当初今回で終わらせる心算で、その為最後は華々しく埼玉県坂戸市の「北浅羽桜堤公園」にあるという1.2kmの桜並木へ向かう計画を立てていた。

 ところがここに来て情報を集めると、開花はまだ少し先になりそうなのである。近所であれば気軽に様子を見に行く手もあるが、比較的長距離運転を要する場所なので慎重にならざるを得ない。

 ついては予定外ながら、これ迄撮影した写真等を千住明の美しい旋律に乗せスライドショーを作成、Youtubeに上げてみた。御一見賜れば誠に幸甚である。 


令和二年 安行寒桜 / 風のかたみの日記

 尚、一般的に「安行寒桜」の開花は「ソメイヨシノ」より1~2週間早いと言われている。従って来週中には坂戸の並木も見頃になるのではないかと思われる。

 ところで実は今般、遂にミラーレス一眼カメラとやらを入手した。今後は腕の悪さやセンスの無さを最新テクノロジーがカバーしてくれると期待しているが、果たしてどうなることやら。

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安行寒桜 (その2)

 「海寿山 満福寺 密蔵院」は日本史の時代区分に於いて室町時代にあたる1469年に中興された、御朱印十一石を有する真言宗智山派の古刹である。このように書くと、あたかも仏教について造詣が深いと思われるかも知れないが、自慢ではないがその方面の知識は殆ど無い。

 にも拘らず私がこの寺に興味を持ったのは、ご祈祷や奉納、はたまた御朱印収集等の為ではなく、ただ単にここが「安行寒桜(アンギョウカンザクラ)」の名所との情報を得たから、という実に罰当たりな事由に因る。

 何はともあれ早速出向こうと考えたが、その前に解決しなければならない問題がある事は充分承知している。

 先ずは新型コロナウイルス。これについては感染予防として室内の換気が薦められている位であるから、屋外にある境内が余程人だかりになっていない限りリスクは少ないと判断した。

 次はアクセスである。埼玉県川口市安行原、この付近は昨年紅葉狩りに車で行って酷い目に遭った場所。とにかく道幅が狭く、その割りに交通量は多い。おまけに蓋の無い側溝まであって、脱輪でもしたら万事休すだ。

 しかし「鹿が通るのであれば馬も行ける」と「鵯越の逆落とし」の奇襲に成功した源義経に倣えば「ベビーカーも自動車も同じ」ではないか。どうって事は無い、後は「路子」(私が勝手に付けたカーナビの名前)の言う通り運転すればいいだけだ。

 そうやって何とか己の及び腰と折り合いを付けて出かけた。

 近くまで来た所で「路子」は右折を要求し、更に「この先、道が狭くなります」と言う。この台詞は去年、紅葉の名所、興禅寺へ向かう時に聞いた覚えがある。果たしてその地点を目視した時、私は思わず叫んだ「えっ! まさかここに入って行くのか?」 

 殆ど隙間のような狭いその道を、対向車が来ない事だけを祈り先へ進んだ。すると今度は「目的地周辺です。音声案内を終了します」と言う。だが、それらしき建物も桜も見えない。「おい路子、こんな所で止めるなよ、行く時は一緒といつも言っていたではないか」そう文句を言いそうになったが、仕方なくそのまま進み少し広い場所で車を止めた。

 そこで私はスマホを取り出し、今度は「道代」(私が勝手に付けた地図アプリの名前)を起こして確認するが、こんな狭い道路まではフォローしていない。天を仰ぎかけたその時、前方から自転車に乗った女性が来た。彼女は路頭に迷う哀れなオッサンに、懇切丁寧に「その先を左」と、淡々と教えてくれた。

 言われるままに角を曲がった瞬間、いきなり思いも寄らない景色が視界に飛び込んで来たのだ。

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おおっ、これは、桜。なにげに凄いではないか!

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後ろを振り返る。

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 坂を上り詰めた所が参道入口。

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 ここから参道は下り坂。

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 入口

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無事、本殿に到着。

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 寺の開花情報によれば五分咲きとの事であった。しかし私は苦労して来た甲斐があったと充分満足したのだ。 

 以上、本稿の目的はあくまで「桜」だった為「密蔵院」について殆ど触れなかったが、それではあまりに不親切と考え、一応参考までにリンクを。

 ところで私は、またしても「安行寒桜」に関する新たな情報を手に入れてしまった。埼玉県坂戸市を流れる「越乃川」沿いに、1.2kmに渡り桜並木があると言うのだ。

 次回に続く、かどうかは保留とさせて頂く。

安行寒桜 (その1)

 このところ彼方此方で「河津桜」の写真を目にするようになった。この桜は「オオシマザクラ」と「カンヒサクラ(ヒカンサクラ)」の自然交配種であり、静岡県賀茂郡河津町にて発見された事からこの名が付けられたとの由。花弁の紅色が一般的な「ソメイヨシノ」よりも濃く、実に美しい。

 私はこの実物を見た事が無く、是非一度カメラに収たいと思い調べてみたが、残念ながら近隣には適当な場所は見当たらなかった。

 ところで先日、拙ブログに張り付けた早咲きの桜の名称の問合せを頂いた。しかし浅学非才の私は即答する事が出来ず、その件が気になった為、手掛かりを求め、またしても「川口グリーンセンター」へ出向く事にした。

 さて、駐車場に着くといきなり桜が目に入ってきた。しかも前回よりもかなり開花が進んでいるではないか。

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 近づいて幹を確認すると「アンギョウカンザクラ」の文字が。

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  「アンギョウ」と言えば川口市安行の事に違いない。この大字は福岡県久留米市田主丸、兵庫県宝塚市山本と並んで、日本三大植木産地として有名であり、私が昨年の秋、紅葉狩りに出かけた「興禅寺」がある地域だ。 

kaze-no-katami.hatenablog.jp

  「それにしても、やはり桜の花は我々日本人の心に染み入る何かがある」年齢と共にそんな思いが強くなったような気がする。

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 早速年間パスポートを提示の上入園、入口の掲示板を確認する。

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 左下に「アンギョウカンザクラ」。受付の女性にヒヤリングすると、これは昭和二十年代、安行在住の沖田雄司という人が「ソメイヨシノ」と別の早咲きの桜を人工交配(接木)して生まれた物だそうだ。

 案内に従って「わんぱく広場」へ。以下はその桜の様子。

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 帰宅後、ネットで更に情報収集すると、この桜の発祥地、安行に「密蔵院」という怪しげな名前の真言宗の寺があり、ここが埼玉県下一の名所だと書いてある。

 当ブログは最近、花の写真の投稿ばかりでお茶を濁している感もあるが、これはもう行くしかないでしょ!と思った。

 だが如何せん今日日、新型コロナウイルス禍は深刻である。お寺さんなのでリスクは少ないと考えられるが、自分が感染しないという保証はどこにも無い「どうする?」

 次回に続く。

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