ヘッドフォン三昧

自分で言うのも何だが、音に関して私はちょっとウルサイ。例えばスタインウェイとベーゼンドルファーの違いくらいは、側板に書かれた社名のロゴさえ見れば瞬時に判断出来る程である・・・。 ところで私達が日頃耳にする音楽の殆どはスタジオで録音、ミキシン…

季節の花(令和三年二月)

ふと気づけば暦はもう二月半ば。決して慌ただしい日々を送っている訳ではない。それどころか逆に代わり映えしない毎日である。このような生活は何の印象も残らない為、振り返ってみると極端に短く感じてしまうのだ。 お気に入りの店で食事も出来ず、行きたい…

霊峰を撮る

相変わらずタイトルは大仰だが、要は「富士山」の写真を撮りに行って来ただけの話である。それも麓の山梨県や静岡県まで出掛けたり、近隣の絶景スポットを探した訳でもない。取敢えず最寄りの「富士山」が見える場所、「荒川土手」から撮影しようと考えたの…

日本橋の空

『日本橋』と言っても大阪にある電気街の話ではない。字は同じだが読み方が微妙に異なり、大阪の「にっぽんばし」に対し、こちらは「にほんばし」で所在地は東京都中央区日本橋である。 この橋は1603年(慶長8年)、江戸幕府創設と同時期に初代が架橋さ…

緊急投稿「新型コロナからの生還」

本年1月8日から再発令中の緊急事態宣言が、今日2月2日、東京や大阪など10都府県を対象に3月7日まで延長された。感染者数の状況等を鑑みて、ある程度予想は出来た事なので特に驚きはしないが、これから述べる「ある知らせ」の方は思いもかけないもの…

季節の花 (令和三年一月 Ⅱ)

ここ暫くYouTube用の動画を作成していない。散歩がてらカメラは持っているものの、この時期咲いている花の種類は少なく、おまけにマスクから漏れる息でファインダーが曇ってしまう。 そんな状況を察してか「謎のWord 絵師」だるころ9216 (id:darucoro9216kun…

20万アクセス

2018年3月27日、私はこのブログを始めた。これまでに投稿した記事数は312。決して多くはない。むしろ少ないと言った方が正しいだろう。 取り立てて文章が巧い訳でも、内容が役に立つ訳でもなく、その時々に「心にうつりゆくよしなしごとを、そこは…

ニンドスハッカッカ

昨年12月7日、稀代のコメディアン小松政夫が逝った。享年78歳。少し早いような気もするが肝細胞癌だったという。 私が彼を認識する切っ掛けは遠い昔、映画評論家「淀川長治」の物まねからだった。淀川は毎週日曜日、テレビの洋画劇場の解説者として番組…

シンクロニシティ(初回投稿2020年1月17日)

あの日から26年の歳月が流れた。それは即ち、日本の人口の凡そ2割が「阪神・淡路大震災」をリアルタイムで知らない事を意味する。だが別に不思議な事ではない。私達の大部分もまた、1923年(大正12年)に起きた「関東大震災」を知らないのだから。 …

凍りついた声

年明け早々今季一番の寒波が到来、北陸、上信越を中心に広範囲に渡って大雪に見舞われた。積雪は年中行事の地域とは言え、場所によっては平年の6倍も積もったらしい。 それに伴い雪下ろし中に転落して命を落とす人も後を絶たず、亡くなった方々の多くは高齢…

二十歳の頃

今週のお題は「大人になったと感じるとき」。1月11日が「成人の日」だからなのだろうが、この新型コロナ禍、各自治体は式の実施に頭を悩ましている事だろう。 ところで「成人の日」が1月の第2月曜日となって既に久しい。以前1月15日であったものを無…

季節の花(令和三年一月)

改めまして。明けましておめでとうございます。 年末年始、蕎麦屋にも神社にも出かけず唯ひたすら自宅に閉じ籠っていた。何年か振りに御節料理を予約しておいたが大して旨くもなく、やたらと味が濃過ぎる。まさしくこれが本当の「せち辛い」を、年始早々に味…

謹賀新年

年末御挨拶

とにかくコロナに明けコロナに暮れる一年になった。しかもその禍は衰えるどころか更なる猛威を振るい、異例の速さで開発されたワクチン接種が我が国でも始まろうとしている矢先、まるでそれを察知したかのように今度は感染力7割増の変異種が現れた。 いい加…

メリー・クリスマス

クリスマスについて最初の記憶は未だ幼稚園に行く前、恐らく3~4歳の頃だと思う。ある日の午後、家の垣根の向こうに父方の叔父がひょっこり顔を出し笑顔を見せる。玄関の扉を開くと手にデコレーションケーキが入った白い箱を持っていた。 当時ケーキなど滅…

大つごもり(初回投稿2018年12月17日)

時折「はてなブログ」から『過去のブログなどを振り返りませんか』とのメールが届く。殆どはスルーしているが、今回ふと思い立って以下の通り再掲してみることにした。 今回もまた筆者が常日頃関心を持っている事柄、「宇宙・天文・暦」について書いてみよう…

風雅の技法

小中学校の授業以外、音楽に関して特別な教育は受けていない。それでも決して上手いとは言えないもののギター、ピアノ、ベース、ドラムは何とかこなす楽器小僧である。病が高じて太棹の三味線まで手に入れたが、これは未だ収納の中に眠ったままだ。 「眠った…

季節の花(師走)

毎年この時期になると薄墨で書かれた定型文の葉書が届く。かってその文面の主語は「祖父が」か「祖母が」であり、やがてそれが「父」か「母」に変わって、ついには本人の名前が記される事となる。 しかしそれは避けては通れない自然の摂理。枯れ果てた一年草…

新蕎麦を食す

親子三代以上脈々と続く生粋の江戸っ子ではないが、意地っ張りで喧嘩っ早く人情家で涙脆い。ついでに「宵越しの銭は持たない」と啖呵の一つも切りたいところ、残念ながら生来「金」とは縁遠い。それでも新たな季節の到来を告げる初物や旬の物には目が無く、…

季節の花(霜月)その三

このブログを更新するタイミングについて特に決めている訳ではないが、今月はいつになく記事数が少ない。それと言うのも最近文章を書く事が大儀に思えて仕方が無いのである。 元来筆者は滔々と高説を垂れる程の蘊蓄も無く、仮に何か書いたところで以前読んだ…

季節の花(霜月)その二

iOS のバージョンが 14 になって以来、それまでの使い方が突然出来なくなったりして少々面喰っていた。しかも、そうこうしているうちに今度は Windows 10 が訳の分からないバージョン 20H2 とやらにアップデートしてしまい、これもまた何となく使い勝手が悪…

季節の花(霜月)その壱

11月8日、暦の上では既に「立冬」を迎えたというのに気温はあともう少しで「夏日」に迫る23度を記録した。日本には「小春日和」なる洒落た言葉があるが、そう呼ぶには少々暑過ぎるような気もする一日だった。 幾ら季節の変わり目とは言え、このような気…

「ピーナッツ」70周年

最近の話題と言えばアメリカ大統領選挙を除き、何をおいてもアニメ映画「鬼滅の刃」に落ち着くだろう。老いも若きも、右も左も、青も赤も、猫も杓子も、馬も鹿も、挙って難解な名前をもつ登場人物達が繰り広げる世界に夢中になっているらしい。 それなのに私…

日光2020

毎年この時期になると必ず日光へ紅葉狩りに出掛けている。昨年、一度目は東北自動車道が濃霧の為通行止めとなり途中で断念、日を改めて漸く辿り着いた事を思い出した。 kaze-no-katami.hatenablog.jp しかし今年は矢張り新型コロナウイルスの感染が怖いし、…

コスモス

コスモスの花が見頃だ。白や桃色、紅の花弁が秋の陽を浴びて目に眩しい。私は誘われるようにカメラを抱えイソイソと出掛ける。 コスモスの語源はギリシャ語の「宇宙・統一」なのだそうである。「COSMOS」といえばカール・セーガンとかいう御仁もいたが、より…

諡(おくりな)

今回は柄にもなく少々苦言を呈したい。と言っても大した話では無く常識的な事なので気軽に読んで頂きたい。 先日、特に当ても無く適当に「はてなブログ」を冷やかしていたところ、偶然にもあり得ない、あってはならないと思われる文言を目にしてしまった。誹…

季節の花(神無月)

前回10月12日に「季節の花(長月)」を投稿したばかりだと言うのに気が付けばもう今月も半ば。年末まで既に80日を切ってしまった。 然るに筆者が折々に撮影した写真は外付けハードディスク内にシコタマ貯まったままで、この調子では季節外れ、且つ賞味…

ただその40分間の為だけに(後書)

9月3日に連載をスタートした「ただその40分間の為だけに」というタイトルの物語は、10月9日無事最終回を迎えた。書き終えた今、感じる事と言えば「よく最後まで続けられたな」それしかない。 正直な話、何度か途中で止めてしまおうと考えた時もあった…

ただその40分間の為だけに(最終回)

半年後、クマは晴れて大学生になっていた。「晴れて」という表現が第三志望の合格に相応しいかはさて置き、アグリーやセンヌキを始め、他の仲間の男子生徒は軒並み浪人暮らしが確定し、それとは対照的に女子では唯一人国立大学を目指すメガネユキコを除いて…

ただその40分間の為だけに(24)

遂にその時が訪れた。しかし「ヒナコさんグループ」に緊張感や気負いは無かった。それは偏にこれまでの膨大な練習量の賜物と言えよう。クマにしてみても同じ曲をこれ程繰り返し演奏した経験はかって無かった。 「行くよ」ステージへ続く暗い通路に響いたクマ…